女性のキレイと元気のために

にかほ市の駅前にて、耳つぼダイエット、エステ、カフェ、お花など女性のキレイと元気を応援するお店「cafe&relaxation TRANS」を営んでいる佐々木さんご夫婦にお話を伺います。

サポートすることが生きがい

にかほ市内で生まれ育ち、美容関係の仕事をしていた佐々木久美さんは、子どもの帰宅時に「おかえり」と言ってあげたいと独立。家と店が一緒の物件を求め現在の場所に開業し15年を迎えました。仕事でカウンセリングをしていることもあり、ふわっと包み込んでくれるようなあたたかさと心地よいテンポの口調が魅力的な佐々木さん。

20歳と17歳の息子さんがいると聞いて驚きます。ポジティブできらきら輝く女性―まさにお店の看板、佐々木さんは家族の自慢に違いありません。高校卒業後、美容業界に入った佐々木さんは研修で東京へ行き、そのまま就職しましたが、しばらくして体調を崩したことがきっかけとなり帰郷しました。

「田舎で大きな顔をしていたかったのかも」朗らかに笑います。地元に戻り耳つぼダイエットで働きはじめた佐々木さんは、痩せることで自信がうまれ人生を変えていくお客様を目の当たりにし、その過程に携われることが自分の生きがいだと気付きました。しかし、根が真面目な佐々木さんにとって、リバウンドをしてしまうケースを見ることが心苦しくもあり、一度は辞めようと休業したこともありました。

悩んだ末、生活習慣、特に食事面のサポートが重要と健康管理士一般指導員を取得。カフェを始めたのもそれからです。できる限りのことでお客様の日常を応援したいと考えています。「捉え方をちょっと変えるだけで、楽になることがたくさんあることを伝授してあげるって言ってるんです!」メンタル面のケアも同時に行い、最近はオンラインも活用しながら、一人一人とていねいに向き合います。佐々木さんはいつでも相談できる心強い味方です。

お母さんが毎日元気に過ごせると、みんなが幸せ

働きながら子育てをして来た佐々木さん。些細な夫婦喧嘩をしていたとき「なんか空気悪くない?」と言いながら、まだ幼かった子どもが窓を開けた、というエピソードがあったことを「子どもってわかるんですよね」と、懐かしそうに話してくれました。いつしか子育てがひと段落しはじめると心にも余裕ができ、新しい世界が広がり始めます。自然やあるものへの感謝の気持ちが芽生えてくるものだと。

一人で抱え込んで「私ばっかり」と悪循環に陥っていた時期を経験したからこそ、お母さんたちにホッとする時間を作ってあげたいと考えています。

にかほ市には、食にこだわる佐々木さんが自慢する恵みがあります。一つは水の良さ。鳥海山麓の豊かな水で育ったため、口にするのはもちろん、顔を洗ったときに全然違うと、東京でカルチャーショックを受けたと笑います。二つ目は新鮮な食材。海も山も平地もあり、地元産で揃う食卓はいただきものも多く、今、採れたての食材に一番栄養があるのが当たり前。

「ほんっと、贅沢ですよね〜」食生活の第一歩、離乳食から栄養満点な獲れたてのヒラメをすり身にしていました。「美味しいお魚を食べたいから自分で捌けるようになる、その様子を見て子どもも一緒にやってみる」わざわざ機会を作らなくても、日常の暮らしの中で生きる力も育まれていました。家族でよくキャンプに出かけたことも楽しい思い出と佐々木さんは話します。

心地よい場所を目指して

  

カフェのご飯を担当しているのは佐々木さんのご主人。1歳年上のご主人とは中学校時代からのカップル。共通の知り合いには前世、双子か兄弟だったのでは?と言われるそうで「心地よい関係」です。ご主人、実は人前に出るのが苦手でとってもシャイ。しかし、お店を始めてからは夫婦で一緒に関わることが多く、知り合いも夫婦共通でみんな友達。「子どもつれてくるね」「今度旦那つれて行くね」自然に和が広がり、家族単位のお付き合いになっています。

「あー元気もらった」って帰ってもらえるのが嬉しい。人気のフラワーアレンジメント教室に続き、今後はランチ付きのイベントスペースとしての活用も検討中。若いお母さんの持ち込みでイベントの相談もあり、メニューも少しずつ変化をしています。よく“全部趣味だか?”って言われるとコロコロと楽しそうに笑う佐々木さん。守備範囲が広く、商売っ気がなさすぎるという周囲の心配もエネルギーに変えてしまいます。

頻繁に模様替えをするのは“ターンオーバー”、ご夫婦二人が大好きなDIYでお店も常に生まれ変わっています。周りを気にした時期もありましたが、佐々木さんのTRANS、「自分たちの居心地が良いことが一番大切」。眩しいくらいにきらきらの佐々木さんの言葉に勇気をもらいました。