外遊びを安心して楽しむために

子どもは外で遊ぶことが大好きです。外遊びは単に楽しいということだけでなく、心肺機能を高めたり、豊かな心を育んだり、リラックスや気分転換になったりと、良い影響がたくさんあります。保護者も積極的に楽しみたい子どもとの外遊びですが、ケガやトラブルから子どもを守るためには十分な準備と注意が必要です。

外遊びに適した服装・持ち物

こちらにまとめたのは基本の準備物です。子どもの年齢、行き先や遊ぶ内容に応じて必要なものを適宜追加してくださいね。

露出が少なく動きやすい服・帽子

衣服は、擦り傷・日焼け・虫刺されなどから子どもの肌を守ってくれます。伸縮性のある素材のものがオススメです。体温調節のために脱ぎ着できるものだとなお良いでしょう。フード・紐付きの服やダボっとしたデザインの服は、遊具などに引っかかった場合に大ケガにつながる恐れがあるので、外遊びの際は避けた方が無難です。夏の帽子は暑さ対策に有効です。太陽の熱を反射する白っぽい色の帽子は、見た目にも涼しく感じられますね。

飲みもの

子どもは大人よりも暑さに弱く、熱中症になりやすいと言われています。真夏以外の時期でも脱水には注意が必要です。子ども本人は喉が乾いていることに気づかないこともあるので、保護者がこまめに水分補給を促してあげる必要があります。

タオルや着替え

子どもの肌を清潔に保つことであせもなどを予防します。タオルはいざという時のケガの手当てに役立つこともあります。

夏は虫除け

小さな子どもは蚊に刺された箇所が腫れやすく、掻き壊して「とびひ」になってしまうこともあります。虫除けには肌に塗るもの、服にシールを貼るもの、携帯してぶら下げるものなど様々な種類がありますが、子どもの月齢・年齢に合ったものを選んで使用しましょう。

外遊びする際の注意点

ここからは、子どもの発達段階ごとの外遊びの特徴や、保護者が気を付けるべきポイントについて紹介していきたいと思います。

乳児期・幼児期前期:0歳~2歳頃

子どもが保護者との愛着を形成し、周囲の環境にも興味を持ち始めていく時期です。歩けるようになる前であっても、抱っこやベビーカーで短時間の散歩をすることは良い刺激になるでしょう。歩けるようになってくると、草花・昆虫・小石・水たまりなどに興味を持ち、近づいて見つめたり触ったりして遊ぶようになります。安全に感じられる公園の中でも、他の子どもとぶつかる事故や落ちているゴミの誤飲などに注意して、保護者の手の届く範囲で遊ばせたいところです。

幼児期後期:3歳~6歳頃

自分でできることが増えて、生活リズムが定着してくる時期です。この時期の子どもは危ないこと、新しいこと に挑戦したがります。高さのあるところから飛び降りたり、茂みの中を探検したり、遊びの中で自分の限界を探りながら体の使い方を覚え、安全に関する能力を養っているのだそうです。保護者としては過干渉にならないように気をつけながらも、大きなケガにつながりそうなこと、周りの人に迷惑をかけそうなこと には敏感であって欲しいと思います。

この頃からだんだんと友達と関わりながら遊ぶことが増えてきますが、まだ自己中心的な行動をとってしまう場面も多いでしょう。社会のルールを学ぶ良い機会ですので、保護者は子どもの思いを受け止めつつ、コミュニケーションのお手本を示せるようにしたいですね。

学童期(小学校低学年)

心身の成長に伴って行動範囲が広がります。自分で見通しを立てたり判断したりすることができるようになります。仲間との人間関係ができてきて、子どもたちだけで外遊びに出かける機会が増えるかもしれません。保護者が外出先の子どもの安全を守るためには事前の対策が大切です。安心して外遊びに送り出せるように家庭で次のようなことを話し合い、ルールを決めてはいかがでしょうか。

  • 行き先
  • 一緒に遊ぶ友達の名前
  • 帰宅予定時間を伝えてから出かけるようにする
  • 外遊びをしても良い範囲を決める(例:公園はOK・山はNGなど)
  • 持ち物のルールを決める(例:失くして困るものは持っていかないなど)
  • トラブルをシミュレーションし、とるべき行動を決めておく(例:急に雨が降ってきた場合、誰かがケガをした場合、不審者を見た場合の対応など)

外遊びは保護者にとっても、子どもの成長を目で見て感じ、親子の絆を深めることができる貴重な機会です。ぜひ、子どもたちと一緒に楽しんでいただきたいと思っています。

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