母乳って保存できるの?搾乳・保存の方法

母乳保存が必要になるとき

赤ちゃんは、早産や先天性の病気など何らかの理由で、生まれた後にしばらく入院が必要になる場合があります。生まれた時は大丈夫でも、乳児期に何らかの病気で入院が必要になることもあるかもしれません。このように産後すぐに母子分離となった場合や母乳育児中に赤ちゃんが入院となった場合、ママはその間自宅等で母乳を搾って保存し、赤ちゃんの元に運びます。主に母乳保存が必要になるのはこれらの場合です。

それ以外にも、用事があり、やむを得ず赤ちゃんを預ける場合や、仕事で保育所等に預ける場合に、母乳保存をすることで、離れている間も赤ちゃんに母乳を与えることができます。また赤ちゃんが直接母乳を飲んでくれなかったり、ママが乳頭痛などで授乳が難しい場合に、母乳保存をして後から哺乳瓶で母乳を与えることも可能です。

母乳の搾乳方法

搾乳方法としては、手搾り、手動搾乳器、電動搾乳器の3つがあります。

手搾りは繰り返し行うと腱鞘炎などを引き起こすことがあり、ママに負担がかかりやすいです。赤ちゃんの入院などで長期間の搾乳が必要になる場合は、手動または電動搾乳器がお勧めです。ママの何らかの理由で一時的に搾乳が必要な場合は手搾りでも問題ないでしょう。

搾乳をする際、特に冷凍で保存する場合は、衛生面を考慮し母乳パックを使用することが一般的です。搾乳器に母乳パックを直接付け搾ることができるものもあります。搾乳後に母乳パックに入れることも可能ですが、どちらにしても出来る限り清潔を保って搾乳するようにしましょう。常温や冷蔵の場合は、消毒済みの哺乳瓶に搾って入れておけば問題ありません。

母乳の保存方法

母乳の保存方法は、常温保存、冷蔵保存、冷凍保存の3つがあります。

・常温保存

常温保存は、16〜25度の環境で保存した母乳を言います。衛生上数時間しか持ちません。赤ちゃんが飲んでくれない、おっぱいの張りが強い、乳首が痛く直接吸わせられないなどの理由で搾った母乳を、次の授乳で飲ませるときなどに使用します。4時間以上は保存しないようにしましょう。

・冷蔵保存

冷蔵保存は24時間保存可能とされていますが、できれば12時間以内に使用するほうが安心です。冷蔵保存も常温と同じような理由で保存することになりますが、常温保存よりは長時間の保存が可能です。外出などで赤ちゃんを預けその日のうちに搾乳を与えてもらえる場合などに使用できます。

・冷凍保存

冷凍保存は、3ヶ月程度は保存可能です。ただしご家庭の冷凍庫での保存であれば、1ヶ月程度で使用したほうが安心です。入院中の赤ちゃんに母乳を運んだり保育所等に母乳を預ける場合は、原則冷凍保存になります。

常温や冷蔵保存の母乳は、受け取ってもらえないこともありますので、事前に確認するようにしましょう。保存した母乳を与える際には、40度前後のお湯で温めましょう。熱湯や電子レンジで解凍すると母乳の良い成分が壊れてしまいやすいので、注意しましょう。

SHARE

related article

message