兄弟ゲンカ!その時パパママはどうする?

兄弟ゲンカが起きた時の保護者の対応

2歳くらいまでの子どもは、ケンカの原因から気をそらしてあげる

幼い兄弟姉妹同士のケンカの多くは、おもちゃなどの取り合いから始まります。おもちゃを順番で使うこと、「貸してね」や「ありがとう」の言葉をかけること、そして暴力をふるうのはいけないということ、それらの基本的なマナーを教えながら、お子さんの気持ちをケンカの原因からそらしてあげましょう。

幼児期以上の兄弟ゲンカは、まずは見守る

幼児期以上の兄弟姉妹がケンカを始めた場合、すぐに仲裁せずにぐっとこらえて見守ることも必要です。なぜならばケンカを通して子ども自身が学ぶこともたくさんあるからです。

例えば、
・自分の思いの伝え方
・我慢や譲歩、交渉
・謝ることと許すこと

これらは、これからの子どもの人生の中で、役に立つコミュニケーションの基本です。兄弟ゲンカが始まったら「ああ、子どもは今、成長するきっかけに直面しているのね」と思うようにすれば、ストレスも少しは和らぐかもしれませんね。そのまま子ども同士で解決してくれれば言うことなしです。

子どもたちそれぞれの話を聞く

ケンカがどんどんヒートアップしているなど、子ども同士で解決するのが難しそうに見えたら、ようやく介入するタイミングです。ここでついつい「仲良くしなさい!」や「お互いに悪いところがあるよ!」などと言って強制的にケンカを終わらせてしまいたくなりますが、少しだけ時間を割いてそれぞれの話を聞いてみましょう。話を聞く時のポイントを挙げてみます。

・保護者は聞き役に徹すること
・兄弟平等に、それぞれの気持ちに寄り添うこと
・どちらが正しい、悪いと判断しないこと
・ただし暴力や暴言がいけないことはしっかりと伝えること

子どもの話を聞いて「〇〇より先に使いたかったんだね」「それは悔しかったよね」というように共感することで、高ぶっていた子どもの気持ちが落ち着いてくることも多いでしょう。

2人同時に話を聞くとケンカが再燃してしまうようならば、1人ずつ別室で聞く、パパとママが二手に別れて話を聞く、などすると良さそうです。子どもの興奮が強い場合は少しクールダウンさせてから話を聞くなど、状況に合わせて工夫ができるといいですね。

気持ちの伝達係になる

双方の気持ちを受け止めた上で、次はそれぞれの気持ちを整理して相手に伝えてあげましょう。この時、パパやママは自分自身の意見を加えないように注意します。

例えば「〇〇はトランプに負けそうになって悔しかったんだよね。△△はゲームの途中でトランプを混ぜられたことが嫌だったんだって。」と△△の気持ちだけを伝えれば、〇〇は受け止めやすくなります。ここで大人の意見を加えて「負けそうになったからと言って、ゲームの途中でトランプを混ぜたらダメでしょ。」と伝えてしまうと、〇〇は自分が否定されたと感じ、反発したくなってしまうでしょう。

解決を急かさない

子どもが兄弟ゲンカをしてもすぐに仲直りしてくれたなら、パパやママは「解決できた」と安心できます。でもだからと言って、子どもに仲直りを強要することは避けましょう。本人の気持ちに反して「ごめんね」「いいよ」と言わせることで、その言葉とネガティブな感情とが結びついてしまう可能性があるからです。子ども自身が心のモヤモヤと折り合いをつけて仲直りの行動に移すまで、気長に見守っていてもよいと思います。

兄弟ゲンカは大人側のコミュニケーション力を高めるチャンスでもあります。兄弟ゲンカの仲裁を通して得た経験が仕事や夫婦関係に活きていると感じることがよくあります。時にはしっかり子どもの話を聞いてあげたり、時にはさらりと受け流したりしながら、臨機応変に対応してみてくださいね。

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